状況 

私(76歳)は14年前に夫を亡くしてから、一人暮らしをしています。ここ最近は体調もすぐれず物忘れの不安も出てきておりますが、気ままな暮らしに満足しています。

娘(52歳)は同じ市内ですが少し離れた場所で別々に生活しており、私の将来を心配してくれているようなのですが介護などで迷惑をかけたくありません。

日常生活が送れなくなった時には、友人が入居している病院併設型の施設に、自分も入居したいと考えています。費用を試算したところ、もし私が長生きをしてしまったら、将来的には自宅を売却しなければ全額を賄えそうにありません。

家族信託の設計 

お母様がお元気なうちに娘様に自宅や預貯金を名義変更し、娘様にその管理を託します。(委託者:母、受託者:娘、受益者:母)

娘様は自宅や預貯金を渡されてはいますが、お母様の為に管理を任されているだけですので自分の為に使うことは一切出来ません。

娘様はお母様の状況をみながら、娘様ご自身の判断で、必要であれば自宅を賃貸、売却し、お母様の施設や介護に必要な費用に充当できるため、親族に金銭的な負担をかけることなく施設で安心した生活を送ることができます。

家族信託を行うメリット

お母様の判断能力が衰えた場合にもご自身の財産を活用し、希望する生活を実現できる事が最大のメリットです。長生きがリスクであるなど悲観的な考えを持つ事なく、娘様に管理だけをお願いできるような人生設計をしておくことで安心で豊かな老後を迎えることができます。娘様としてもお母様の意思を最大限に尊重しながら体力や判断能力の衰えに対応したサポートを行うことが可能となります。

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